老眼や高血圧症など、加齢により発症する確率が上がったり、重症化するリスクが高まる疾患は数え切れないほどありますが、変形性膝関節症も加齢が影響する疾患の一つです。
変形性膝関節症の原因
変形性膝関節症の原因は、加齢による膝周辺の組織の衰えの他にも、肥満に伴う体重増加や昔の外傷などが要因となり、膝の軟骨がすり減ってしまうことにあります。
膝軟骨は膝関節の曲げ伸ばしをスムーズにさせるという役割を果たしており、その役割が果たせなくなることが変形性膝関節症に直結します。
どんな症状が出てくる?
軟骨がすり減ることで生じる症状は、膝を動かしたときの強い痛みです。とくに痛むのが歩くときの最初の一歩を踏み出す瞬間や椅子や床から立ち上がる瞬間です。
痛いと膝を動かさなくなるので自ずと膝関節の可動域も狭くなっていき、痛みをかばおうとして無理な姿勢になったり変な歩き方になったりすると他の組織にも影響します。
思うように動けなくなれば行動にも制限が生じて旅行に行ったりアクティブに趣味を楽しんだりする時間も減り、メンタル面にも悪影響が及ぶ可能性があります。
変形性膝関節症を悪化させないためにできること
膝が痛くなるのは年齢のせいだから仕方ないと軽視したり、症状が悪化しているのに見て見ぬふりをしてケアを怠ったりするのはNGです。変形してしまった膝関節を元に戻すことは不可能ですが、医療的ケア・生活習慣改善で痛みを緩和させることはできます。
体重が重いとその分膝に大きな負担がかかりますので、まずはダイエットで体重を軽くすることから始めましょう。栄養バランスが偏らないよう意識して、ヘルシーな食事メニューを心がけましょう。
運動は皮下脂肪・内臓脂肪を燃焼させるための有酸素運動がベストです。ウォーキングやエアロビクスや軽いジョギングなどがポピュラーですが、膝への負担が気になる場合は浮力で膝に負担がかからない水泳・水中ウォーキングがおすすめです。
厚手のサポーターを装着すると適度に可動域が制限されて余計な負荷がかかりませんし、保温効果で膝があたたまり痛みも和らぎ一石二鳥です。軟骨のしなやかさを取り戻すためにコラーゲンをチャージするのも効果的です。
重症化した場合は医療機関で治療を受ける必要があり、その場合はヒアルロン酸注射や人工関節置換術が行われます。そうならないためにも、痛みを放置しないようにしましょう。
悪化させないための運動や生活習慣改善でわからないことがあれば、当グループのスタッフにお尋ねください。適切なアドバイスをいたします。